ベンツとBYD(中国)?

朝礼

メルセデスベンツを擁するダイムラーと中国のBYD(比亜迪)は2010年3月、技術提携を発表した。2010年5月には、中国でEVを共同開発することを目的に、合弁会社の「深センBYDダイムラー・ニューテクノロジー社」を設立した。 デンツァは、ダイムラーとBYDが立ち上げた新ブランドだ。2014年4月、北京モーターショー2014において、同ブランド初の市販EVとして、『デンツァ』を発表した。ダイムラーの持つ豊富な自動車開発のノウハウと、電池大手のBYDのバッテリー技術を融合したEVだ。その後、車種ラインナップを拡大している。 広州モーターショー2019において、デンツァブランドの新型車、デンツァXが初公開された。デンツァXは、中国のメルセデスベンツのアドバンスデザインセンターによって、設計された。プラグインハイブリッド車(PHV)とEVが設定されている。 (発表記事より)

BYD
CATL

聞きなれないBYD、、、これぞ世界一EV自動車メーカーである。もうひとつのロゴは世界一自動車バッテリー製造メーカーのCATLだ。中国の情報は事実として日本になかなかつたわらないのが日本の悪いところである。テスラや日産リーフが電気業界の最先端にいるかのように伝わってしまう。彼らにはテスラやリーフなんて見えてないのである。

2017のEV販売台数

この二つの中国企業を記憶しておくとよいだろう。この二社に頼らなければ自動車メーカーは成立しない時代になってくるだろう。優秀な技術を安価にやれてしまう集団である。ダイムラーも日本メーカーがEV車として先に行く中、中枢ユニットをBYDの技術に頼るのは賢明な選択だったといえよう。どのメーカーもBYD、CATLに頼らなければ量産できない時代になる。今さらモーター、バッテリー、コントロールユニットを安価に開発している余裕は無いはずだ。中国で車を売るにあたって何処と手を組むのかが勝負のポイントとなってくる。

今や家電製品、コンピュータ、スマートフォンを中国で製造して先進国の企業がなりたつ時代になってしまった。電気自動車もその一つだとおもっていいだろう。彼らの安価に大量生産する技術無しでは何処の自動車メーカーも厳しい結果になってくるだろう。EV車はボティとシャーシを用意して中身は中国ユニットで構成される車が増えてくるであろう時代に、いかにその製造ラインを日本が真似できるか、そして日本で製造できるか・・・そんな時代にしていかないと日本企業の未来はないと私は思う。

                                           記事 石村忠美