中国の一帯一路計画

朝礼

当社に訪問される工業関係者のみなさんからの質問にお答えします。

私が2019年より感じていることの一つとして、この不景気感は日本工業会が世界のスピードについていけてないと判断しております。特に電機電子業会の機械ですが世界の工場中国では日本の機械が必要とされない時代に突入しました。自動車関係の工作機械は、日系メーカーの受注はできていますがローカルメーカーの機械の受注は今後ますます厳しくなるでしょう。それなりに中国の機械技術も一定の水準になり、スピード、価格という面では到底勝てません。

下の図は中国国家が定める、一帯一路計画マップである。2025年ぐらいにはシルクロード経済ベルトは繋がり、中国は製造大国を、製造強国とするイノベーションです。図を見てのように日本、韓国はパートナーとして入ってなく自国だけでアフリカ、東南アジア、インドといった新興国を途上していく予定なのかもしれません。

中国国家シルクロード計画

日本は世界で通用している産業として、自動車だけになってしまいました。その産業が生き残るためにも世界に通用している3社(トヨタ、ホンダ、日産)はしっかりと中国、インド、東南アジアと連携していかなければ、本当にガラパゴス企業になっていくかもしれません。

では、どう対策していけばいいのでしょうか。本当に難しい問題ですが、実は中国では日本車を高級車だとは思っていませんし、乗りたい車だとも思っていません。どちらかと言えばヨーロッパ車をブランドとして憧れていて、レクサスでさえブランド力として難しいのが事実です。どこメーカーも日本車のシェアが上がらなくて頭を抱えていたのが近年の実態でした。

自動車工業会が生き残るには私はハイブリッド技術でしか太刀打ちできないと考えています。しかも電気比率の高いハイブリッドで、エンジンは1ℓクラスで発電機感覚のエンジンユニットの開発が急務になっていくことでしょう。純粋なEVの技術は、バッテリー、モーター、コントロールユニット全てにおいて中国製の方が上です。ですので近い10年という未来を見たときにはハイブリッド技術に力を入れるべきと考えております。

   記事  石村忠美