自動車メーカー工場閉鎖

朝礼

新型コロナウイルス感染症の拡大という緊急事態に対し、各国政府は封じ込めのために厳格な措置を講じており、世界中の企業が生産と需要の急落に直面している。

特に自動車業界は生産を減らしたり、停止したりしている。米自動車大手3社(ビッグスリー)のゼネラル・モーターズ(GM)、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)、フォード・モーター(Ford Motor)は今月末まで、北米全土における操業を一時停止する。

日産自動車は、同社の欧州最大の工場であり、約7000人が働く英イングランドの操業を停止している。さらにスペインとインドネシアにある工場も閉鎖した。

またプジョーを傘下に持つ仏PSAグループは、欧州の全生産拠点を閉鎖した。PSAとの経営統合過程にあるフィアット・クライスラー・オートモービルズも、欧州施設の大半を閉鎖する。フォードも欧州全施設の操業停止。ドイツのフォルクスワーゲン(VW)は、欧州のほとんどの工場を閉鎖している。BMWは欧州および南アフリカの工場を1か月閉鎖すると発表した。仏ルノーもフランス、スペイン、スロベニア、ルーマニア、ポルトガル、モロッコの各工場の操業を一時停止している。

北米、欧州の自動車メーカーは、組立て部品も調達できていないのが事実で完成車ができていかない。世界工場中国が完全復活できなければ、今後も工場閉鎖は続くだろう。国内メーカーも不安定な感じだが、いち早く復活してほしい。

先日、豊田社長が会見で2020年度期は会社運営の見通しがつかないと話があった。2019年度は2月まで自動車メーカーはどこも順調に推移していたと私は思う。3月は一番の売り時なのに販売台数は半分ぐらいになってくるのは仕方ないとしても通期では問題のない年であっただろう。

2020年4月からは、全てのメーカーがスタートから挫かれている。豊田社長が言うように今からが正念場である。

    記事 石村忠美