CASE 2019年の自動車業界流行語

朝礼
CASE4つのテーマ

2019年を振り返ってCASE(ケース)という造語が一番賑わせたかなぁとおもい今年最後のテーマにしてみました。みなさんはご存知でしょうか。 自動車業界が進めていくべき4つの次世代トレンド「CASE」についての説明と、私の思う近い未来を創造し話していきます。

Connected

まずはC CASEのC=「Connected(コネクティッド)」まずはC

CASEのCはコネクトを意味します。つまり、IoTを活用して車とドライバー/車とデバイス・サービス/自車と他車をネットワークで接続することを示します。 そんなのは、GPSカーナビやアプリなど、ずいぶん前の段階で実現しているんじゃないの?と感じる方も多いかもしれませんが、CASEにおける接続とは、ユーザーの操作に依存する「一方通行の接続」ではありません。CASEは、車もしくは車載モバイルがセンサーなどで、ドライブに関するさまざまなデータを感知し、それを人工知能・AIが高次元で分析。ドライバーへ有益な情報をリアルタイムで提供する、「相互接続」の水準に達することを目指しています。

Autonomous

CASEのA=「Autonomous(自動運転)」

Automobile(自動で動くもの)に由来していますが、ご存知の通り今の自動車はドライバーの操作に頼ることなく動く乗り物ではありません。一方、CASEにおける「A」が示す「Autonomous」は、「自律型」。つまり、エンジンまたは電動モーターの力で動くハコから、真の意味での「Autonomous・Vehicle」を開発、自動運転普及させていこうという取り組みです。

Shared

CASEのS=「Shared&Service(シェアリング&サービス)」

CASEの中でもっとも認知度と理解度が高く、世界各国で普及が進んでいるシェアリング&サービス。それらを意味する「S」ですが、自動車の共有を進めようとするこの取り組みの存在自体が、自動車業界にとって諸刃の剣となっているよう。理由は、「シェアリングの普及が自動車の販売台数減少に繋がってしまうからで、国内ではトヨタとソフトバンクが、米国のUBER、中国のDidi、シンガポールのGlab、インドのOLAといった、海外大手ライドシェア会社に出資・世界戦略を進めていますが、全体を通して国内自動車メーカーの動きは、「鈍い」と言わざるを得ません。

Erectric

CASEのE=「Electric(電動化)」

これからの自動車業界を語るうえで、もはやEVは欠かすことのできない存在になりつつありますが、CASEに実現にも自動車のElectric化は「絶対条件」ともいえる要素です。

これら4つのキーワードに向けて自動車業界は取り組みしていくわけですが、新聞や雑誌に書かれているように私はうまく進まないと考えています。4つのキーワードで唯一進むのはコネクトです。まずは現在、音声コネクトしていますが、すぐに映像コネクト時代になります。車内から家や会社の様子を見ながら会話ができる時代になり、店の混み具合もライブで見れるようになります。またガソリンを給油すれば自分のスマホから清算されたり、近くの飲食店の情報も車内に飛び込んでくる時代になります。あらゆる所からお互い繋がろうとする自動車になっていくことでしょう。車のダッシュボードは画面化、タッチパネル化され情報で一杯になる時代になっていくでしょう。このことに関しては世界のどのメーカーも対応していくでしょう。

日本国内に関しては、自動運転、シェアリング、電動化はならないと私は思います。自動運転ですが世界で自動運転テストしていますが、死者がでたりと事故が絶えません。保守的な日本の法律上なかなか日常に採用されるとは考えにくいです。ハンドルに手を添え、ブレーキペダルに足をのせ、メーカーは一切の責任を負いませんというのが限界でないでしょうか?このことに関しては世界どこも一緒かもしれません。

次にシェアリングですが、レンタカーレベルでシェアするぐらいで、現実今からも変わらないでしょう。首都圏では車が日常必要ないので多少のシェアはありますが、地方に関しては自分で所有していたい気持ちが強いのでシェアリングという日常は無いです。一家に一台ではなく、一人一台の生活に慣れているので日本人は無理でしょう。

最後に電動化です。言葉ばかりが先行していて日本においてはEVの発展はすごくゆっくりです。ハイブリッドの良さを知る人も沢山いるだろうし、EV車の航続距離の問題、初期コストの問題があり厳しいのが現実です。ただEV車においては、中国やインドといった今から初めて車を購入する人達はそちらを選択していくことになるでしょう。

2019年はCASEのキーワードにどの企業も振り回されたのではないでしょうか?大変でしたね

                                                 記事 石村忠美