次世代エンジンの勢い

朝礼
日経オートモーティブ

エンジンの未来を読み解く七大潮流を詳説 トヨタ・日産・ホンダ・マツダに加えて、ドイツ勢の動向を分析 電動化の主役になるハイブリッド技術も細かく説明して記載。エンジンに関する記事を集大成したものだとおもいます。

「希薄燃焼」「ライトサイジング」「可変圧縮比」「ストイキ改善」「低NOxディーゼル」「48Vハイブリッド」「樹脂化」の七つのテーマに取り組んだ本です。是非是非エンジン関係の仕事のみなさんは購買してほしいです。少し高いですが・・・・。3万

近いうちにCO2排出量で、電気自動車(EV)を上回るエンジンが実現するでしょう。 希薄燃焼(リーンバーン)は、2020年以降にガソリンエンジンでいよいよ主流になります。日系メーカー各社が最も力を入れている技術とも言えます。実現のカギは排ガスのNOx対策。各社は、NOxが発生しないくらいに薄い混合気を燃やす超希薄燃焼で解決します。超希薄な混合気を燃やす手法が、各社の競いどころです。 ライトサイジング(排気量の適正化)は、かねて主流だったダウンサイジングの揺り戻し。アップサイジング(大排気量化)とも呼べます。背景に、「実走行」を重んじる世界の流れがあります。実燃費とのかい離が大きい過去の試験法を是正する新しい試験法の導入に、エンジン側で対応する一つの解がライトサイジングです。 可変圧縮比は、CO2排出量削減と出力向上の両立を図る技術です。出力は、エンジンの商品価値を高める重要指標。一方で、ミラーサイクルや希薄燃焼などを採用すると、出力は犠牲になりがちです。難度が高かった圧縮比の可変化が、いよいよ始まります。 2030年の各社の主力はまだ、ストイキ燃焼のガソリンエンジンでしょう。安く造れるからです。成長の著しい新興国のように価格競争の厳しい地域で欠かせません。それでもCO2排出量の削減を進める改善が必要です。最近では、燃料改質といった新しい提案が登場してきました。 ディーゼルもなくなりません。フォルクスワーゲンによる排ガス不正問題が起きて以来、逆風が吹き荒れています。ただ厳しくなったNOx排出量規制をクリアする技術の芽が見えてきました。電動化によるハイブリッドの進化もディーゼル復活に一役買うはずです。 エンジン開発全体の競争力を底上げする材料革新や新製法も始まります。中でも注目を集めるのが樹脂化。軽量化に大きく貢献するでしょう。3Dプリンターによるエンジン開発手法も大きな可能性を秘めています。

電動化に振り回されてる皆さん、そう簡単に電動化の時代にははなりません。20年前プリウスがこの世にでできた時も電動化が進むような気がしました。10年前、初電動車リーフが発表された時もそんな気になりました。しかし電気自動車なんて1パーセントぐらいです。2025年に電気自動車のシェアが50%・・・・、決してそんな時代になりません。

上グラフのように2035年まで、内燃機関搭載エンジン車は右肩上がりになります。私達はその生産ラインを少しでも多く受注しなくてはなりません。5年後電気自動車が走っている率なんて、よくても3パーセントぐらいだと私は考えています。中国でも7パーセントぐらいでしょう。ヨーロッパメーカーの考えるようなフルEVの時代は、みなさんが考えているほど早く進まないでしょう。

        記事  石村忠美