ちょっと不安

朝礼
Yokohama, Japan

2020年私が一番気にしている自動車メーカーはゴーン問題で揺れる日産と、業績が二年連続落ちているマツダである。当社も両社のVQエンジン、SKYエンジンに携わってきただけにいち早く業績回復してもらいたいものである。

まずは日産。カルロス・ゴーンがどうこうではなく、日産本質の問題であることにきずかなければいけないのだろう。仮にゴーン問題が解決すれば業績が回復する?今や関係ないところにいるのでないかと私は感じている。ノートやセレナを必死に販売して信頼の回復に努めるべきだとおもう。

ゆらぐ日産社長

先日株主総会で、「改善できなかったら私をクビにしてください」と発言がありました。経営者がこの発言・・・ゴーン氏だったら絶対無い発言だと私は感じました。もう結果が見えてきたような気がします。

賛否が分かれるマツダ3

次に不安なマツダである。現社長がプレミアムマツダは高価という意味でない・・・と。前社長の山内社長時代は明確にヨーロッパ車(アウディ)と肩を並べるブランドにしたいと目標を述べているのに対し、社風がブレ始めていると感じている。現にマツダにおいては国産自動車の中ではプレミアムと認識できるメーカーでは無いのは一般論である。レクサスやインフィニティといったグローバルに通用するブランドを立ち上げて、更にトヨタ、日産、ホンダを品質として抜いてからプレミアムという言葉を打ち出して欲しかったし、私もいつか叩かれるだろうなぁと感じていた。

マセラティ(伊太利)のデザイン画
マツダのデザイン画

車を作るうえでデザインというのは大変に重要で、良かった時代のデザインを引きずると二度目は売れないのはセオリーであるしその時は飽きられているものである。又、マツダのデザインはイタリアのデザインと類似していて世界的にも評価が分かれているし、個人的にはアンフィニが最後失敗に終わっていった空気感とすごくにている。基本デザインは10年ごとに変えなければ世界には通用しないものである。私がみるに同じデザインに固執しすぎているので今後の販売が不安である。

最近のヨーロッパ車ではメルセデス・ベンツの一人勝ち状態である。ベンツも同じ様な顔つき、デザインに見えるような気がするが7、8年のフルモデルチェンジでガラリと顔を変えている。但しモデルごとに徹底してコンセプトは揃えてくるのがベンツの凄さである。

私も日本人設計士として、日本車を応援したいのだが各メーカー居場所が難しいのは本音だと思う。トヨタのように幅広くできればいいのだか、さすがに資本力、総合力が違う。気が付けばトヨタとぶつからない所で勝負したくなる車種を開発しているのである。

でもトヨタ一強時代は日本の誇りなのかもしれないですね。

        記事 石村忠美